「Hello! Project 2007 Winter〜ワンダフルハーツ 乙女Gocoro〜」大阪公演

2007.1.14



よっすぃ〜が、ぼくらに顔を見せてくれた…。




Hello! Project 2007 Winter〜ワンダフルハーツ 乙女Gocoro〜」大阪公演。
こんな気持ちで臨むライブは、初めてだった。
ぼくは、午前中、あるパーティーに出席し、電車で会場に駆けつけるところだった。
まさかこの大阪公演が、こんなに重大なものになるとは…。
ただ乗客の一人が広げてるスポーツ新聞が吉澤ひとみが今日、出演することを伝えていた。
それだけが、これはまぎれもない現実だと教えていた。
電車の窓から見える青空が、今日はやけにまぶしかった。
会場には時間ギリギリで間に合った。
3階最後列まで満席の客席は、これから始まるライブを控えて、いつもよりもザワザワしているように感じた。


そして、この日の公演の幕が開いた。


全員でパワフルに歌った「白いTOKYO」に続き、2曲目も同じメンバーで歌う。
Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜
メインはもちろん、吉澤ひとみだ。
会場はフルボリューム、総立ちの観客は盛り上がってるはずなのに、ステージを見つめていると、何だかとても静かに感じた。
ぼくはよっすぃ〜を自然と目で追ってしまっていた。
そして、よっすぃ〜から大阪のファンに向けて、娘。を卒業する旨が告げらた。
「卒業まで全力で」と約束をするよっすぃ〜
彼女の一言一言に、満席の会場から、あたたかく力強い拍手が応える。
そしてステージは、熱く燃えた。


よっすぃ〜は、やはり背中で引っ張るリーダーだった。
その想いを充分感じつつ、なおいつものように振る舞うメンバーがいた。
「香水」を歌い終えた梨華ちゃんに突っ込む、のの
「セクシーだなあって思ったんですけど、じっと見てたら、ここ(アゴ)に注目しちゃって」
お正月公演では体調を崩していた梨華ちゃんだが、今日は元気にそれに答える。
よっすぃ〜はステージ脇で座っているときも、そんなののや梨華ちゃんの横で笑い合っていた。
そして娘。メンバーたちも…、目に見えないものでつながっているように見えた。
今日、舞台裏で、そしてカメラの映らないところで、どんなやり取りがあったかはわからない。
表舞台にでてきた彼女を見て、彼女こそ、史上最高のリーダーじゃないかと思った。


今日の公演によっすぃ〜が出演すると知ったとき、ぼくはムリしなくていいのにと思った。
でも今日の舞台を見て、今日の出演はやっぱり本人の意志だったんだと、ビンビン感じた。
本人の意志だということがわかった。
そんなステージだった。


ラストの曲はモーニング娘。31stシングルの「歩いてる」だった。
これが胸に来た。
この歌は、弟さんへの鎮魂歌(レクイエム)というものではなかった。
むしろ、愛を抱いて歩いてく人間、これからも生きていく、まさに今日の「歩いてる」はよっすぃ〜のための歌となっていた。
モニターに映らないときに、一瞬うつむいたよっすぃ〜は、次の瞬間にはいつものカッケー笑顔でぼくらを見つめていた。
この姿を一番見てほしい人は天国に行ってしまったけれど、
そう思うと自分の席が天空席なだけに、まるで空から見下ろしているように見えるステージが、途端に切ない光景に見え、そんな貴重な場面をまばたきも忘れるくらい見入っていた。


こうして大阪公演は、無事幕を下ろした。


よっすぃ〜の卒業を心からお祝いしたい、そう思えた。